GISつれづれ第2回:どちらが主流かの議論はわきに置いて

前回GISはSystemとScienceの二つの側面があることに触れました。現実としてそれらは次のようなシーンで利用されています。

SystemとしてのGIS

 ・種々の台帳システムや地図連動管理システム

 ・アンケートの収集等ふせん(Web)地図

 ・入力された属性の集計と軽微な分析・集計

ScienceとしてのGIS

 ・4次元GIS等時系列を取り入れたシミュレーション

 ・アンケートの集計結果からの自動空間属性(バッファ)作成システム

人によっては、SystemとしてのGISを「産業としてのGIS」、SystemとしてのGISを「学術的GIS」という呼び方をされることもあります。私が主に携わっているGISはSystemとしてのGISですので、今後はその側面からの話を深めていきます。今回に限りということで、SystemとしてのGISを説明し今後のGISの問題点に話を進めます。

世の中にあるデータには位置情報と関連付けられるデータが数多く存在します。関連付けられないデータを見つけ出すのが逆に難しいといっても過言ではありません。ゆえに位置情報に関連付られるデータを極めれば世界の変化を手中に収めることも可能です。それは危険なウィルスによる感染症の原因究明や、犯罪行動学、戦争の優勢、自然災害の予測等、人間の生命や財産に関わるものも含めます。これが「学術的GIS」が活用された場合の成果の一例です。

ただしこの高度なシステムを構成するものは、詳細かつ膨大なデータベース、高速かつ信頼のおけるハードウェア、適切かつリアルタイムなデータの更新とそれらを統合するプログラム(GISエンジン)が必要です。

私の所見としてハードウェアとGISエンジンは一定の水準に達し、データを処理するだけのところにあると思います。重要なのはいかに膨大なデータを集め更新するかという課題であると思われます。これはすべてのGISに共通するテーマですが、この重大なテーマをクリアすることなしには次の段階へのステップはないと思います。

さまざまな法令、手法、調達が前述のテーマを解消するために検討されております。しかしながら、現在のGISを見てもまだまだ不十分な段階だと思います。もしかしたら私たちが今直面している世界とは全く違った切り口の解決策や工夫が必要なのかもしれません。結局のところ結論を書けず仕舞いでしたが、このコラムが継続する過程でそのような新たな手法を説明できる機会があることを祈りつつ今回の締めといたします。

次回はGISの値段について話進めたいと思います。

最後にこのコラムに記載した事項は全く個人的な見解ですのでこれはNPO全体の考えではないことをお断りさせていただきます。できれば皆様の屈託のないご意見をお聞かせいただければ幸いです。