関東中部G空間情報技術研究会設立23周年記念式典

関東中部G空間情報技術研究会設立23周年記念式典

NPO法人全国G空間情報技術研究会   専務理事  宮島 四郎           

 コロナ禍で、3年間順延を余儀なくされた関東中部G空間情報技術研究会(関東中部支部)設立20周年を、令和5年6月22日(金)、東京丸の内コンベンションルームにて、「設立23周年記念式典」と名称を変え、全国から75名が集まり、無事開催することができました。

 全国G空間情報技術研究会は、全国6支部から構成された組織で、関東中部支部は全国で3番目に設立された支部です。NPO法人としては、2003年12月に認証されています。

 

記念セレモニー

 関東中部支部の増澤延男会長から開会の挨拶があり、続いて、来賓としてNPO碓井照子理事長と元国土地理院長で現青山学院大学教授村上広史様から祝辞をいただきました。感謝状の贈呈では、長きにわたり関東中部支部の活動に貢献された株式会社山形測量前社長の山形和子様と株式会社富士エンジニァリング会長の松山典久様に贈呈されました。山形様は昨年秋に突然ご逝去されたため、現社長でご息女の亜由美様に受け取っていただきました。また、今年春に浦安市役所を定年退職された醍醐恵二様に贈呈させていただきました。醍醐様は、浦安市で「共用空間データベース」を構築され、GISを行政の中で活用して、特に2011年に発生した東日本大震災では浦安市に液状化による被害が発生しましたが、その復旧・復興の過程でGISが役立った実例を、関東中部支部の関東各地で開催した自治体セミナーで講演していただきました。

記念講演会

 まず、碓井理事長から関東中部支部23年のあゆみと題して講演していただきました。続いて、国土地理院関東地方測量部長の坂部真一様から、今年は関東大震災から100年に当たることで、国が考える防災・減災に関わる話題提供がありました。続いて、静岡県庁デジタル推進局参事の杉本直也様から「VIRTUAL SHIZUOKA」を話していただき、日本デジタル道路地図協会理事長の鎌田高造様から、自動走行時代を迎える道路デジタル化で協会が提供するプラットフォームの概要を話していただきました。お二人の講演内容から、今までGISの効果として語られてきたデジタルツイン構想を実現できる時代がいよいよ間近に迫っていることを実感できる講演会となりました。

懇親会

 多くの来賓にお越しいただきました。公務でお忙しい中、国土地理院本院から参事官の大木章一様にご登壇いただきました。関東中部支部設立23周年の歴史の中では、特に国土地理院の政策を地方自治体に橋渡しすることを使命として活動してきたこともあり、多くの国土地理院OBの方々にもご参加いただきました。来賓を代表して、元国土地理院長で現在は公益財団法人日本測協協会顧問の星埜由尚様にご挨拶をいただきました。乾杯の音頭は株式会社ネクストパブリッシング代表の千葉厚様に、そして中締めは、一般財団法人日本地図センター常務理事の百成了一様にお願いしました。コロナで面談もままならなかった3年間でしたが、久し振りに顔を合わせることもあって、和気あいあいと懇談をさせていただきました。次の設立30周年に向けてお互いに頑張ることを確認して、午後から晩まで掛けた記念式典の全てを盛況のうちに終了することができました。

 

「GIS NEXT    第84号  掲載記事より」